知ることと身につけることは違う 2008.11.07
整体と一口に言っても、その態様は様々です。
コリのほぐし方、ゆがみの修正の仕方などは、実に多様なやり方が存在します。
どれが良いかなど一概には言えません。
そのような状況の中、多くの人は次から次へと目新しい技術を知りたがります。
ようやくひとつの技術をマスターしたかと思うと、
また新たな情報を得て別の技術を知ろうとします。
つまり、新しい情報に流されあらゆる種類の技術を自分のものにしようとします。
もっとも、それらすべての技術を完璧にマスターして使えるようになれば、
何の問題もありません。
しかし、そんなことが可能でしょうか。
実際は、ひとつ何かを覚えれば別の何かを忘れる。
その繰り返しになることが懸念されます。
せいぜい知識として頭の中に残るのが関の山で、それを使うことなどできないでしょう。
要するに私が言いたいのは、知識を得ることと
自分の手技として施術に生かすこととは全く別だ、ということです。
したがって、ひとつでもいいから完璧に技術をマスターし、
確実に自分のものにすることの方が大切なのは明らかなことです。
ところが、残念なことにそれに気付かず、
闇雲に新しいことを知ろうとする人が実に多いのです。
気持ちはわかります。
おそらく、安心するのでしょう。
自分は誰よりも豊富な知識を持っていると。
それに、自分の知らない手技はどうしても魅力的に見えてしまうものです。
そこで、そうした新しい情報に惑わされない信念が必要になります。
「これだ!」という手技をひとつ見つけ、
基礎からしっかり学び土台を固めることが必要です。
基礎が確実であれば、必ず応用が利きます。
結果的に、幅広い症状に対応できる柔軟な技術が身に付きます。
これから整体を始めようという方、
そしてすでに整体師等のセラピストとして仕事をされている方にも、
上述の事実を知っていただきたいと思います。
気づいたら膨大な知識だけが頭に残り、使える技術はひとつもなかった…
ということにならないために。


