操体法とは
体の調子が悪かったり痛みがあるとき、大抵の人は病院を訪れ医者に診てもらうでしょう。
そうすると、最新の医療機器やレントゲン等を用いてどこに異常があるのかを探します。
そして、体の疾患を発見し治療を開始しますが、西洋医学においての一般的な筋道はまず
「悪い部分」に焦点を当て、治療が行われるのです。
西洋医学は信用性も高く技術は日進月歩しており、治療の有効性、即効性の見地から高く
評価されています。
しかし、西洋医学的な観点のみで、果たして健康を取り戻せるのでしょうか?
私たちが体の異常を感じるとき、その原因は「痛い部分」や「調子の悪い部分」に原因が
あるとは限りません。概して、体の基本構造自体に問題が生じていると考えられます。
例えば木の葉が茶色く枯れてしまった場合、そこを取ってしまえば美しい緑色の木の姿を
取り戻せますが、それだけで木は美しい状態を維持できるでしょうか。木が枯れた原因は
木全体を支える根や土壌にこそあると推測されます。その場合、いくら枯れた葉を取って
もその木は元気を取り戻すことはできません。再び葉は枯れてしまうでしょう。要するに、
目に見えない根や土壌に問題が出て、やがて幹をつたい、枝をつたい、ようやく葉が枯れる
という現象で木の異常に気づくのです。
同様に、体に異常を感じたときはすでに基本構造に歪みが生じており、その結果「病気」
や「痛み」として症状があらわれるのです。
従って、病気を治すときは体の基本構造の歪みを正すことが重要です。木を育てるときに
葉に水をやるのではなく、根に水をやることで全体が潤います。また、根がしっかりと大
地に支えられ真っ直ぐに伸びることで木が生き生きと育ちます。私たちの体も同様に、基
本部分を歪みのない正常な状態に整えることが大切です。基本部分が正常であれば、体全
体の歪みがとれ自然に病気は改善されます。
そこで、体の基本構造に焦点を当てて様々な症状の改善を図る、「操体法」が非常に有効
な方法として挙げられます。
操体法とは、人間が健康を維持するためには「息(=呼吸)」、「食(=飲食)」、「動
(=身体運動)」、「想(=精神活動)」の4つの基本要素のバランスがとれていることが
大切であるとの考えのもとに提唱されています。
つまり、私たちの健康を支えるためには様々な要素が連動し、根本から整えていくことが
必要であるというところに帰結します。
となると、やはり体の基本構造が整っていることが不可欠であり、不調や病気の原因は、
「体の歪み」にこそあると考えられるのです。
ですから、歪んだ体を正常な状態へと戻すことが治療の基本となるのです。
木の根が自由に地中に伸び広がり木全体が成長するように、私たちの体も気持ちの良い方向
に伸ばしてあげることが必要です。体を気持ちの良い方向に動かすことによって、歪みは自
然に修正される仕組みになっています。
このように、人為的な措置に頼らず、人間誰しも持っている「自然治癒力」を利用して本来
あるべき整った状態に整える「操体法」は、様々な不快症状を取り除くための基本的かつ有
用性の高い非常に優れた方法と言えるのです。


